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白方 敬章
JAERI 1270, 42 Pages, 1981/03
板状燃料高速臨界集合体における中性子拡散の異方性ならびにそれが臨海性に与える効果について調べた。まず、板状セルの拡散係数異方性を臨界実験の手法により測定する方法を提供した。それは集合体内の板状セルの方向変換に伴なう反応度変化の測定から異方性を導くという方法で、摂動論に基づいている。次に、拡散係数の異方性が集合体の臨界性に与える効果を輸送理論補正の場合と同様に等方拡散計算のkeff値に対する補正項として取扱う方法を新たに提案した。そしてその補正法を現実の板状セル高速臨界集合体に適応した結果、非等方拡散効果はReff値の予測精度に匹敵、域はそれを超えるほどの大きさであることが分かった。炉心およびブランケット共に板状セル系の場合ー0、4~ー0、8%K/K程度の値に達する。非等方拡散効果は板状セル体系の臨界性評価にとって極めて重要な補正であり、従来の非均質効果補正や輸送理論補正と同様に常に施されなければならないことが明らかになった。